遭難・事故 ・救助


 

 ◆ 「しんちゃん」作者不明(2009/09/17信毎)

 長野と群馬県境の荒船山中心に捜索

 人気漫画「クレヨンしんちゃん」の作者で、11日から行方が分からなくなっている漫画家臼井儀人さん(51)=本名・臼井義人=が、佐久市・群馬県下仁田町境の荒船山(1422・5b)に向かうと家族に言って出かけていたことが16日、群馬県警などへの取材で分かった。

 群馬県警下仁田署は、登山が趣味の臼井さんが荒船山で遭難した可能性もあるとみて、埼玉県警春日部署に家族から捜索願が提出された12日以降、登山ルートを中心に捜索を続けている。

 また荒船山は長野県側から入山するのが一般的な登山ルートとされ、埼玉県警は佐久市内などに立ち寄った形跡がないかなど、長野県警に情報提供を求めている。長野県警も駅やレンタカー会社での聞き込みを実施するとともに、県境付近にヘリコプターを出して行方を捜している。


 ◆北ア登山道で男性死亡か(2009/09/14信毎)

 13日午前11時15分ごろ、北アルプス奥穂高岳と前穂高岳の間の登山道に男性が倒れているのを通り掛かった人が見つけ、携帯電話で110番通報した。悪天候と日没のため救助活動はいったん打ち切られ、14日朝に再開する予定。松本署が発見者から聞いた話によると、男性は30〜40代で、既に死亡している可能性が高いという。


 ◆飯田の風越山で男性死亡(2009/09/08信毎)

 7日午前10時半ごろ、飯田市の風越山の滝付近に人が倒れていると、登山者から県警本部に通報があり、飯田暑が現場で同市上郷黒田、会社員遠山崇久さん(47)が死んでいるのを見つけた。同署によると、クライミングの装備をしていた。週末に登山に行くと同僚に話し、7日に出社しなかったため捜索願が出ていた。同署が死因などを調べている。


 ◆岩登りで宙づり携帯からSOS(2009/09/07信毎)

   北海道女性を救助6日午後0時5分ごろ、北海道神恵内村の「シシャモナイの滝」近くの岩場でロッククライミングをしていた札幌市清田区清田8条2丁目、会社員小幡友子さん(44)から「身動きがとれなくなり、宙づり状態になった」と携帯電話で110番があった。小幡さんは道警ヘリで救助され病院に運ばれたが、足の骨を折るなどの重傷という。

 岩内署によると、小幡さんは同日午前9時ごろから知人の男性(45)と一緒にロッククライミングをしていたが、岩に打ち込んだハーケンが外れ、宙づり状態になったという。


 ◆北アで不明の女性、遺体で発見(2009/09/02信毎)

 北アルプス唐松岳(2696b)方面に登山に行ったまま行方が分からなくなっていた横浜市戸塚区、無職舟田鵄津子さん(66)は1日午前10時ごろ、唐松岳北側の「不帰峻(かえらずのけん)U峰」の岩場で、捜索中の県警ヘリコブタ一に発見されたが、既に死亡していた。大町署によると、登山道から約150b下で見つかった。頭を強く打っており、同署は滑落したとみている。


 ◆白馬大雪渓で男性が転落死(2009/08/28信毎)

 27日午前11時前、北アルプス白馬岳(2932b)に向かっていた秋田市、無職間杉貞二さん(75)が白馬大雪渓上部の雪と山肌のすき間に落ちた−と一緒に登っていた男性から大町署に通報があった。県警山岳遭難救助隊員らが現場に向かったが、既に死亡していた。

 同署によると、間杉さんは雪の上を滑った後、すき間から約10b転落した。死因は頭を強く打ったことによる脳挫傷とみられる。

 一方、白馬岳に単独で向かったまま行方が分からなくなっている無職鈴木斉さん(71)=さいたま市=は同日、大町署員が地上から登山コース上の鑓ケ岳などを捜索したが見つからず、いったん打ち切った。28日に再開する。

 27日午前8時45分ごろには、白馬岳小雪渓を下山中だった大津市、無職迫根貴美子さん(60)が、転んで左脚を骨折。県警ヘリで救助された。

 また、唐松岳(2696b)近くの山小屋に宿泊中の26日、意識不明となり松本市内の病院に運ばれた東御

市海善寺、無職松本昭一さん(71)は、同日午後9時前に死亡した。同署によると、死因は急性硬膜下血腫とみられる。


 

 ◆御岳山で男性不明(2009/08/24信毎)

 22日午後9時ごろ、木曽郡木曽町三岳の御岳山7合目付近で愛知県江南市、無職片田昌利さん(75)の行方が分からなくなったと、宿泊予定の山荘から110番通報があった。木曽署によると、片田さんは御岳講の一行22人とともに同3時ごろに御岳ロープウエイの終着駅で降りたが、同6時になっても山荘に来なかった。駅から山荘までは約300bで、自由行動だった。同署などが23日朝から山荘周辺などを捜索したが見つからず、午後5時で中断した。24日朝から再開する。


 ◆北アの死亡男性、身元判明(2009/08/22信毎)

 北アルプス前穂高岳で20日、クレバスに転落し死亡した男性は、松本署の調べで21日、大阪府枚方市、会社員河原龍さん(70)と分かった。同署によると、死因は内臓損傷。


 ◆八ヶ岳で滑落の男性が重体(2009/06/22信毎)

 21日午後○時40分ごろ、八ヶ岳連峰・赤岳(2899b)の北西側の地蔵尾根を下山していた千葉県松戸市の会社員河野謙治さん(57)が登山道から約50b滑落した。茅野署員と諏訪地区遭対協隊員が県警ヘリコブターで救助し、茅野市内の病院に収容したが、頭や腰などを打ち、挫滅症候群で意識不明の重体。同署によると、20日に1泊2日の予定で1人で入山した。


 ◆遺体は大阪の男性と確認(2009/06/19信毎)

 北アルプス北穂高岳南東の北穂高沢で17日に発見され遺体で収容された男性は、松本署の調べで18日午前、大阪市の会社員金川知弘さん(51)と確認された。死因は頸椎(けいつい)損傷。同署によると、金川さんは14日に岐阜県の新穂高温泉から入山、北穂高岳に向かい、17日に下山予定だった。同署は、斜面を滑落したとみて調べている。


 ◆北穂高岳に男性の遺体(2009/06/18信毎)

 17日午後5時5分ごろ、北アルプス北穂高岳南東の雪渓で男性が倒れていると、通り掛かった山小屋従業員から松本署に連絡があった。県警ヘリで収容したが、頭部を強く打ったとみられ、既に死亡していた。同署によると、男性は登山用の服とヘルメットを着用していた。同署が身元などを調べている。


 ◆北アで不明の男性は無事(2009/06/12信毎)

 8日から北アルプス穂高連峰で行方不明になっていた千葉県成田市、農協職員伊藤隆男さん(48)が11日午後4時半すぎ、奥穂高岳の山小屋に自力でたどり着いたと、同山小屋から松本署に連絡があった。同署によると、伊藤さんは下山途中、前穂高岳西方の大滝付近で身動きが取れなくなり、3日間ビバークしたという。けがはなく12日に下山する予定。


 ◆北ア穂高連峰で遭難か(2009/06/11信毎)

 10日午後0時30分ごろ、北アルプス穂高連峰に向かったと思われる千葉県成田市、農協職員伊藤隆男さん(48)が帰らない−と家族から長野県警に連絡があった。松本署によると、伊藤さんは7日に上高地から入山し、涸沢の山小屋で1泊。8日に下山予定だった。11日から県警山岳救助隊員が捜索する。


 ◆北アで東京の女性滑落死(2009/06/09信毎)

 8日午後1時15分ごろ、岐阜、長野県境の北アルプス奥穂高岳と西穂高岳の間にある標高約2400bの尾根から、東京都板橋区小茂根、無職橋本明子さん(60)が岐阜県側に滑落した。同行者の連絡で同県警のヘリコブターが約5時間後に橋本さんを発見、収容したが、全身を強く打っており、間もなく死亡が確認された。高山署によると、橋本さんは7日、東京都の登山仲間4人と長野県側から入山。尾根を縦走中に雪渓を踏み外し、約400b滑落したという。


 ◆遭難の男性、遺体で発見(2009/06/07信毎)

 6日午前6時ごろ、北安曇郡小谷村中土地区の浅海川に遺体があるのを、釣り客が発見した。大町署の調べで、5月に雨飾山(1963b)に登山に出掛け、行方が分からなくなっていた川崎市幸区、内装業近藤雅晴さん(61)と分かった。同署は遺体の状況から凍死とみて調べている。


 ◆御岳山参拝で行方不明(2009/06/03信毎)

 2日午後2時15分ごろ、木曽郡王滝村の御岳山で、浜松市の無職鈴木信一さん(77)が行方不明になった−と、友人から110番通報があった。木曽署によると、鈴木さんは近所の友人と計7人で7合目の田の原まで車で訪れ、午後1時半ごろに近くの御嶽神社を参拝したが、その後、行方が分からなくなった。がけから転落したのではないかとみて調べている。


 ◆雨飾山堂山の男性帰らず(2009/05/18信毎)

 十七日午後一時すぎ、北安曇郡小谷村・新潟県糸魚川市境の雨飾山(一、九六三b)に登山に出掛けた川崎市幸区、内装業近藤雅晴さん(61)が下山予定の十二日をすぎても連絡が取れないと、家族が大町署に届けた。十七日は悪天候で捜索はできず、十八日朝から長野県警のヘリコブターで捜す。同署によると、十一日に一泊二日の予定で小谷村から一人で入山したという。


 ◆北ア鹿島槍ヶ岳 大阪の男性滑落(2009/05/08信毎)

  同行の女性3人救助

 富山、長野県境の北アルプス鹿島槍ヶ岳(二、八八九b)の山頂付近で、五人パーティーで登山中の大阪府和泉市の会社員上西均さん(58)が富山県側に滑落したとメンバーの男性から連絡があり、両県警が七日にヘリコブターなどで捜索したが発見できず、八日に再び捜索する。

 メンバーの女性三人とも連絡が取れなくなっていたが、富山県警山岳警備隊や大町署、北ア北部地区山岳遭難防止対策協会救助隊が七日午後、現場でビバークしていた三人を発見。長野県警ヘリが大町市内の病院に運んだ。けがなどはないという。

 富山県警黒部署によると、上西さんば六日午前に登山道でバランスを崩し滑落。男性のメンバー一人が山頂から約二・五`離れた山小屋まで下り、長野県警に知らせた。五人は大阪、奈良両府県に住む登山クラブの仲間で、三日に大町市から入山していた。


 ◆中ア空木岳で男性が滑落死(2009/05/05信毎)

 四日午後四時ごろ、中央アルプス空木岳(二、八六四b)の小地獄尾根で、神戸市の団体職員石川晋さん(35)が駒ヶ根市側に約三百b滑落した。県警ヘリコブターで収容したが、頭などを強く打っており、死亡が確認された。駒ヶ根署によると、死因は脳挫傷。石川さんは仲間五人と三日に入山、五日に下山予定だった。


 ◆北ア五竜岳で女性滑落死(2009/05/04信毎)

 三日午前七時ごろ、富山、長野県境の北アルプス・五竜岳(二、八一四b)で、石川県津幡町の無職満仁崎(まにざき)幸世さん(53)が、山頂付近の尾根から富山県側に滑落した。富山県警のヘリコブターが捜索し、約二時間後に標高約二千bの岩場で遺体で発見、収容した。

 黒部署によると、満仁崎さんは所属する山岳会の男性三人と二日に長野県側から入山、五日に富山県上市町の馬場島へ下山する予定だった。


 ◆登山の男性、遺体で発見(2009/05/03信毎)

 岐阜県高山市の北アルプス抜戸岳(二、八一二b)で昨年十二月、静岡市の会社員ら二人が雪崩に巻き込まれ一人が死亡、一人が行方不明になった事故で、二人が所属する静岡山岳会は二日、抜戸岳の山中で、行方が分からなくなっていた会社員塚田征義さん(39)の遺体を発見した。


 ◆黒姫山で3人をヘリで救助(2009/05/03信毎)

 二日午後四時二十分ごろ、上水内郡信濃町の黒姫山に登っていた埼玉県南埼玉郡の会社員男性(32)から、道に迷った−と携帯電話で110番通報があった。県警ヘリが出動し、山頂から約三百b下で男性と、一緒に登山していた東京都豊島区の会社員女性(31)、二人と山中で一緒になった千葉市の自営業男性(59)の計三人を救助した。長野中央署によると、三人にけがはなかった。


 ◆中ア木曽前岳で男性死亡(2009/05/02信毎)

 大阪府寝屋川市の団体職員石黒勇さん(68)が中央アルプス駒ヶ岳(二、九五六b)に登ると言ったまま下山予定日を過ぎても帰らない−と一日午前、家族が駒ヶ根署に届け出た。同日午後、県警ヘリコブターで捜索、木曽前岳(二、八二六b)西側の沢筋で倒れている石黒さんを見つけ、搬送先の病院で死亡を確認した。木曽署によると、死因は脳挫傷。登山道から約四百b滑落したとみられる。駒ヶ根署によると、石黒さんは四月二十九日から一泊二日の日程で、単独で入山した。


 ◆北アルプス鹿島槍ヶ岳男女2人帰らず(2009/05/28信毎)

 二十八日正午すぎ、北アルプス鹿島槍ヶ岳(二、八八九b)に向かった同流山岳会(横浜市)の男女二人が下山予定日をすぎても帰らない−と同会から大町署に通報があった。同署は県警ヘリコブターで捜索。鹿島槍ヶ岳の東尾根で遭難者とみられる二人を見つけたが、日没が近いことなどからいったん打ち切った。山岳会の二人の可能性が高いとみて、二十九日早朝から再開する方針。

 同署によると、行方不明になっているのは東京都八王子市、会社員河本正孝さん(65)と千葉県松戸市、会社員坂口よし江さん(54)。二泊三日の日程で大町市の大谷原から入山、東尾根経由で登頂し二十七日に下山予定だった。

 見つかった一人は東尾根の「アラ沢ノ頭」南東直下の氷壁にロープで宙づりになっている。別の一人は「二ノ沢ノ頭」直下にある雪の割れ目の間で人影が確認された。ともに、ヘリが近づいても反応は見られなかったという。

 同流山岳会によると、河本さんは登山歴三十年以上のベテラン。坂口さんも十五年ほどの登山経験がある。同会関係者は二十八日夜、大町市に入った。北島英明代表(50)=横浜市=は「二人とも冬山の経験は豊富に持っている」と話した。


 ◆京都府立大山岳部遭難3遺体を収容(2009/05/28信毎)

 北アルプス鳴沢岳(二、六四一b)に入った京都府立大山岳部の三人が行方不明になった遭難で、富山県警は二十八日、山頂付近で同大大学院助教の伊藤達夫さん(51)=大津市、大学院生桜井聖悟さん(25)=京都市北区、同大三年の安西愛さん(20)=同=の遺体を見つけ、収容した。死因はいずれも凍死。

 同日は長野、富山両県警が早朝からヘリコブターなどで捜索。富山県警上市署によると、伊藤さんと桜井さんは鳴沢岳山頂近くの北側斜面の雪洞などで、安西さんは山頂近くの尾根で見つかった。

 三人とも服装や携行品は春山用で、冬山用の厚い上着などは持っていなかった。目立った外傷ばなく互いに数百−数十b離れた場所で見つかった。


 ◆ヘリスキーの父子を救助(2009/04/14信毎)

 スキーをするため北安曇郡小谷村栂池高原から北アルプス白馬乗鞍岳(二、四三六b)にヘリコブターで入山し、11日夕に救助を要請した父子は十二日午前七時前、同高原北方の浦川の上部で県警ヘリに救助された。大町署によると、茅野市の会社員(47)と高校生の長男(16)で、ともにけがはない。


 ◆ヘリスキーの親子救助要請(2009/04/12信毎)

 十一日午後六時十分ごろ、「ヘリスキーで北安曇郡小谷村栂池高原から入山した親子二人から携帯電話で『道に迷い下山できない』との救助要請があった」と、同高原の事業所を通じて大町署に通報があった。同署によると、県内の父子で、同高原北方の浦川の上郡で救助を求めているとみられる。同日夜、二人と連絡が取れたといい、十二日朝から県警ヘリで捜索する。ヘリスキーは、同高原からヘリコブターで白馬乗鞍岳(二、四三六b)の山頂下部にスキ!ヤーを運ぶサービス。


 ◆御岳登山の男性を救出(2009/04/07信毎)

 木曽郡木曽町側から御岳山(三、〇六七b)に五日午後に登った後、戻らなかった名古屋市南区の会社員安井友浩さん(24)は六日午前六時四十分すぎ、山頂から東に下った「百間滝」付近の岩の上で見つかり、県警ヘリコブターで県立木曽病院(木曽町)に収容された。木曽署によると、安井さんにけがはない。スノーボードで山頂から滑り降りた際にコースを誤り、簡易テントで一夜を過ごしたという。


 ◆氷壁登りで滑落死(2009/03/30信毎)

 二十九日午前九時半ごろ、八ヶ岳の登山口、茅野市美濃戸口付近の氷壁でアイスクライミングをしていた東京都練馬区の建築業楠良寛さん(49)が滑落し、県の防災ヘリコブターで市内の病院に搬送されたが、午前十一時ごろ死亡した。茅野署によると、死因は全身を強打したことによる外傷性ショック。氷壁は高さ約二十bで、仲間三人と来ていたという。


 ◆御岳山登山道に女性遺体(2009/03/25信毎)

 二十四日午前十時前、木曽郡木曽町三岳の御岳山油木(あぶらき)尾根登山道の脇に伊那市御園、無職高野安代さん(40)が倒れているのを観光客が見つけ、一一〇番通報した。県警ヘリコブターで収容し同郡内の病院に運んだが、既に死亡していた。木曽署によると、倒れていたのは百間(ひゃっけん)滝登山口から約三`の地点。一人で犬を連れて山に入り、凍死したとみて調べている。


 ◆赤岳で滑落の男性遺体収容(2009/03/24信毎)

 八ヶ岳連峰・赤岳(二、八九九b)の頂上付近で二十二日に滑落した男性が二十三日、山梨県北杜市の大門沢で遺体で見つかり、同県警がヘリコブターで収容した。男性は、埼玉県所沢市西狭山ケ丘、防衛省職員林田鉄太郎さん(42)。北杜署によると、二十日から二泊三日の予定で山岳会仲間と赤岳頂上を目指していたが、二十二日朝、頂上まで約百b付近で滑落した。


 ◆八ヶ岳で1人不明・南アでは1人けが(2009/03/23信毎)

 日本海を南下した寒冷前線に向かって南から暖かい空気が入り、二十二日の県内は各地で雨が降り、強風が吹いた。八ヶ岳と南アルブスでは登山者が遭難した。

 二十二日午前八時ごろ、埼玉県所沢市の男性(42)が八ヶ岳連峰・赤岳(二、八九九b)の頂上付近で滑落した−と通報があった。茅野署員や山梨県警の救助隊員らが捜索したが見つからず、二十三日に再開する予定。

 午前十時ごろには、南ア塩見岳(三、〇四七b)から下伊那郡大鹿村の塩川小屋に下山途中の神奈川県海老名市の男性(52)が、登山道で誤って転倒し右足首の骨を折った。同行の友人から携帯電話で通報を受けた飯田署員らが救助し、飯田市内の病院に収容した。


 ◆北ア小遠男山で男性重体(2009/03/19信毎)

 十八日午後一時すぎ、北アルプス小遠見山(二、○〇七b)山頂東側の尾根で、神奈川県厚木市、無職原晃さん(62)がテントの布にくるまって倒れているのを登山者が見つけ、大町署に通報した。県警ヘリが出動し、松本市内の病院に運んだが、低体温症などで重体。同署によると、原さんは十七日、北安曇那白馬村から単独で入山し、一泊二日の日程で小遠見山に登る計画だった。現場付近は十七日、強風が吹いていたという。


 唐松岳の大学生を救助(2009/03/08信毎)

 北アルプス唐松岳(二、六九六b)の北側斜面で五日、山スキー中に転倒し下山できずにいた埼玉県伊奈町の男子大学生(25)は七日午前七時すぎ、県防災ヘリコブターで救助され、安曇野市内の病院に運ばれた。大町署によると、大学生に大きなけがはなく、自力で歩けるという。


 ◆唐松岳から下山できず(2009/03/07信毎)

 五日午後三時ごろ、北アルプス唐松岳(二、六九六b)の北側斜面で、一人で山スキーをしていた埼玉県伊奈町の男子大学生(25)が滑走中に転倒、軽傷を負って下山できなくなった。同日夜に大学生から110番道報を受け、大町署員らが六日朝から現場に向かったが、悪天候のため途中で待機。七日朝、ヘリコブターと地上から救助活動を再開する予定。同署によると、大学生とは携帯電話で連絡が取れている。


 ◆不明の男女遺体で収容(2009/03/04信毎)

   北ア唐松岳の遭難

 富山県警山岳警備隊などは三日、富山、長野県境の北アルプス唐松岳(二、六九六b)で行方不明になっていた男女三人を相次ぎ発見、うち大阪市の栄養士後藤真由美さん(51)と東京都豊島区の事務職員楡靡伸さん(45)は遺体で収容された。東京都葛飾区の会社員吉田正幸さん(44)は手足に凍傷はあるが、命に別条はないという。

 富山県警などによると、後藤さんは山頂から続く尾根約二百b下の冨山県側の斜面で、楡原さんは山頂から約百b下の長野県側の沢で、それぞれ見つかった。死因は二人とも凍死だった。


 ◆北ア唐松岳で2人滑落(2009/03/02信毎)

一日午前十一時半ごろ、富山、長野県境の北アルプス唐松岳(二、六九六b)の山頂付近で女性二人が富山県側に滑落した、と同じパーティーの仲間が一一〇番した。富山県警黒部署によると、二人は大阪市此花区、栄養士後藤真由美さん(51)と愛知県豊橋市の会社員松本みゑ子さん(52)。後藤さんは約二百b滑落し、足の骨折などで身動きできない状態とみられ、松本さんは行方不明。富山県警山岳警備隊などが現場に向かった。二人は友人らと六人のパーティーで二月二十八日に長野県側から入山、一日に唐松岳に登頂して下山する予定だった。


 ◆八ヶ岳赤岳で男性死亡(2009/03/01信毎)

 二十八日午後零時十分ごろ、八ヶ岳連峰・赤岳(二、八九九b)頂上近くの沢で倒れている男性を県警ヘリコブターが発見、別のヘリが諏訪郡原村のヘリポートに運んだが、頭の骨を折っており死亡が確認された。茅野署によると、男性は愛知県日進市赤池南、会社員蟹江基樹さん(32)。二十五日に入山して赤岳鉱泉に宿泊。二十六日に下山予定だった。誤って滑落したとみられる。同日朝、茅野市玉川の八ヶ岳山荘から、登山者が乗用車を止めて入山したまま戻ってこないと同署に連絡があり、捜索していた。


 ◆北アで松本の男性滑落死(2009/02/24信毎)

 二十二日午後二時二十五分ごろ、岐阜県高山市の北アルプス・北穂高岳(三、一〇六b)の滝谷付近で、松本市浅間温泉、会社員村上拓郎さん(26)が強風にあおられ約七百b下に滑落した。同行していた二人が現場に下りたが、既に死亡していたという。同県警高山署によると、三人は登山仲間で同日未明、新穂高の登山口から入山、滝谷まで行って同日下山する予定だった。二人が下山後、所属する山岳協会を通じて通報した。


 ◆北アの八方尾根 雪崩で男性重傷(2009/01/26信毎)

 二十五日正午すぎ、北安曇郡白馬村の北アルプス八方尾根の無名沢で、山スキーをしていた愛知県岡崎市、自営業田中敦さん(41)が雪崩に巻き込まれた。田中さんは松本市内の病院に運ばれたが、右足や骨盤などの骨を折る重傷。

 大町署によると、雪崩は標高千八百b付近で起き、推定で幅約五百b、長さ一`ほど。田中さんは仲間と計四人で八方尾根から白馬村の二股地区に下山する予定だった。先頭で滑っていて雪崩に遭い、仲間がビーコン(発信装置)で位置を特定、雪の中から助け出したという。


 ◆蝶ケ岳でけがの女性ら救助

 安曇野署と県警航空隊などは十四日早朝、北アルプス牒ケ岳(二、六七七b)山頂直下の蝶ケ岳ヒュッテ付近で十二日に右足にけがをして救助を要請していた川崎市、無職宮本文枝さん(62)ら四人パーティーを県警ヘリコブターで救助した。宮本さんは安曇野市内の病院に搬送され、右足骨折の大けが。ほかの三人にけがはなかった。四人は同ヒュッテの冬季小屋に避難。
十二、十三日は天候が悪く、ヘリが近づけなかった。四人は十日に上高地から入山、十二日は上高地に下山途中だった。


 ◆南ア登山の男性帰らず

 南アルブス鋸岳(二、六八五b)方面に向かった東京都世田谷区、会社員新野泰之さん(43)が下山予定を過ぎても帰らないと、所属する山岳会が十三日午前九時二十分ごろ、伊那暑に届け出た。県警ヘリコブターで同日午後、捜索したが見つからなかった。同署によると、新野さんは十一日朝、伊那市長谷戸台から単独で入山、家族には当日下山すると伝えていたという。十四日も捜索する。