白馬岳登山道に避難小屋

雪崩で全壊一再建

信濃毎日新聞 掲載

平成21年09月08日(火)


 北安曇郡白馬村は、北アルプス白馬岳(2932b)に向かう途中の小雪渓上部に、避難小屋を再建した。旧避難小屋は2006〜07年に雪崩で全壊したため、今夏、新しい小屋の建設を進めていた。7日、現地で完成式を開き、村や地元山案内人狙合、観光関係者ら約20人が祝った。

 新しい避難小屋は、標高2300bほどの登山道脇の以前と同じ場所に造った。木造一部コンクリート造り約6平方bで、高さは約3bある。内部にはペンチのある避難室などを設けた。「前回雪崩に壊されたので、斜面側はコンクリートの壁で強化した」と村観光農政課。建設費は約1100万円。

 村は小屋の全壊後、登山者の疲労や天候の急変などに対応するための「安全上必要な施設」として再建を決め、再建検討委貞会をつくって準備を進めた。村観光農政課は「現地は登山口も頂上も遠い場所。万が一の時に役立ってほしい。今後は維持にも努めたい」としている。

 白馬山案内人阻合の降旗義道組合長は「再建されて良かった。ただ、登山者は『小屋があるから安心』という気持ちで無謀な登山をしないように心掛けてほしい。あくまで緊急の施設」と話した。

写真:白馬岳の登山道脇に再建された避難小屋