インドヒマラヤの6000b級未踏峰

小諸の坂本さんらの登山隊

絵はがき頼り初登頂

信濃毎日新聞 掲載

平成20年08月29日(金)


 日本勤労者山岳連盟所属の坂本昌士さん(63)=小諸市市=らの登山隊が7月、インド・ヒマラヤの6000b級未踏峰に初登頂した。インド国内の登山申請先に正確な地図がなく、現地の知人から届いた絵はがきを頼りにし「昔の探検隊のような冒険だった」と振り返っている。正確な地図なく探検隊のような冒険だった」と振り返っている。

 未踏峰はインド北部のヒマーチャル・プラデシュ州とジャンム・カシミール州を隔てる峰の一つ。ヒンズー教の信仰対象で、地元では「シバ神に栄光あれ」という意味で「シブシャンカール」と呼ばれるという。

 登山隊は坂本さんを隊長に、神津一男さん(61)=佐久市長土呂、飯塚秀岳さん(34)=松本市梓川梓=の県勢三人と県外の五十代女性二人の計五人。七月十日に登山を開始、約四千三百七十bの前進キャンプから先はアイスフォールやクレバスがあり、慎重にルートを選んだ。

 十九日午前四時すぎに約五千五十bの第一キャンプからアタック。頂上を前に1人が体調を崩し、坂本さんは付き添って下山したが、神津さんと飯塚さんら三人はポーターとともに午後二時半前後に登頂した。

 坂本さんは二〇〇六年、現地で山荘を経営する日本人の知人から届いたシブシャンカールの写真入りの絵はがきで山を知った。「難しそうだが、いい山だ」と引かれ、登山を企画した。

 今年の春にインド登山財団に登山申請したが「山が存在しない」と不許可に。インド政府が一九七六年に発行した地図には六、〇九五bの無名峰があるが、財団の地図で一帯ば空白だった。近くの五千b級の山や周辺の登山として再申請し、許可が出た。

 絵はがきに載っていた山が見えたのは登山を始めたふもとの最終集落で「『あったぞ』と感慨深かった」と坂本さん。下山後の登山財団への仮報告では「無名峰(シブシャンカール)」として登頂が認められたという。八月上旬に帰国した。

 坂本さんと神津さんは高校卒業後から本格的に登山を始め、海外の六千!七千b級に挑んできた。坂本さんは「未知のものに突っ込んでいくことは不安もあるが楽しい。この年になっても挑戦は大事」。初の海外登山だった飯塚さんは「ルート状況が分からない中で運が良かった。貴重な体験をさせてもらった」と話している。

写真:シブシャンカールの頂上付近で写真に納まる飯塚さん、神津さんら(左から)=7月19日
登頂したインド・ヒマラヤのシブシャンカール峰(左上)=7月下旬撮影
帰国後、登山を振り返る坂本さん(左)と神津さん