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栂池の雪崩重体の学生2人死亡 | |||||||
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北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場林間コースで三日夕、愛知大(愛知県豊橋市)の学生と非常勤講師の計七人が巻き込まれた雪崩事故で、意識不明の重体だった二年生女子二人は、大木亜紀さん (20)=豊橋市=が四日午前九時五十分、大竹麻友さん(20)=愛知県知立市=が同午後八時五十五分に、搬送先の松本市内の病院で死亡した。大木さんの死因は窒息だった。
現場で学生を引率、指導していた沢田和明非常勤講師(61)=滋賀大教授=ら男性二人を含む愛知大の五人が四日午後、松本市内で記者会見し、沢田講師らは「林道の入り口に『進入禁止』を意味する看板があった」などと説明。事故当時、コースの立ち入り禁止を認識した上で滑走したことを認めた。大町署は業務上過失致死傷の疑いがもあるとみて、二人から事情を聴くなど調べている。
沢田講師によると、引率していた学生七人は、いずれも初心者のグループ。会見で同講師は、林間コースを下った理由について「中級向けゲレンデを滑り降りるのは無理だと判断した」 「(林間は)ストックで少し押せば動く(進む)程度の雪だったので、いけるんじゃないかと考えた」などと説明。一度ゲレンデに出た後、雪崩に遭った林間コースに入る際には「ネットをまたいで行った」という。
立ち入り禁止の案内については「圧雪車が来るまでのコース閉鎖だと勝手に解釈した」などと述べた。
大町署は同日午前、県警ヘリコブターで上空から雪崩現場を調査。午後には署員四人がスキー場関係者と林間コースに入り、約三時間、実況見分をした。同署によると、ゲレンデから雪崩の起きた林間コースに入る場所に当時から進入禁止を示すネットが張られていたことを確認。ネットから雪崩現場までの距離は約八百bだった。雪崩は進行方向左側の斜面で起き、幅は約三十bとみられる。
四日午前、現場付近を確認した北アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会の猪股英彦統括隊長はコースから約二百b上の斜面から雪崩が起きたとみられる。雪が軽く、止まらずにコースまで到達したのではないか」と話した。
写真:愛知大生が雪崩に巻き込まれた林間コースの実況見分で、立ち入り禁止掲示板を調べる大町署員=4日午後2時半、小谷村の栂池高原スキー場
仲間必死に捜す学生
通報を受け最初に現場に駆け付けた中島浩一隊員(46)。すぐに目にしたのは、学生たちが二人の埋まった周辺をひたすら掘っている姿だった。
中島さんは、捜索で使う棒「ゾンデ」の代わりに、自分ではいてきたスキー板を外し、雪中に差し込んだ。すぐに硬いスキー靴に当たる感触があり、その場所を手やスコップで約五〇a掘ると、あおむけに倒れた大木亜紀さん(20)が見つかった。「学生たちは『亜紀、亜紀』と何度も呼び掛けていた」
中島さんが大木さんの人工呼吸にあたる間、後から駆け付けた隊員三人らが大竹麻友さん(20)を発見。救出の雪上車が来るまでの約一時間半、学生を雪崩の危険が少ない場所に移したり、二人の心臓マッサージを続けたという。
パトロール隊の岡田隆総括主任(47)は、捜索の間、引率した非常勤講師に対し、立ち入り禁止区域に入った理由を問いただした。「非常勤講師は放心状態のように見えた。はっきりした言葉が返たってこなかった」と話した。