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栂池スキー場 愛知大生実習中7人巻き込む | |||||||
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三日午後四時ごろ、北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場林間コースで雪崩が発生、スキー実習で訪れていた愛知大(愛知県豊橋市)の学生ら七人が巻き込まれた。このうち同大二年の大竹麻衣さん(20)=愛知県知立市=と大木亜紀さん(20)=同県豊橋市=が意識不明の重体。ほかに二年生の女子二人が足や胸に軽傷を負った。
大町署によると、同大非常勤講師の男性二人を先頭に計九人が一列で滑走していたところ、後尾の学生二人を除いて雪崩に巻き込まれた。
同スキー場パトロール隊によると、雪崩は幅十bにわたって起き、高さ二、三bの雪が現場に堆積(たいせき)していたという。大竹さんと大木さんは発生から約三十分の間に相次いで救出されたが、ふもとへ下ろすための雪上車は二次災害を避けるために林間コースを迂回(うかい)するなどして現場へ近づくのに時間がかかり、救急車に収容したのは救出から二時間余後だった。二人は松本市内の病院に運ばれた。
同スキー場は、未明からの雪で雪崩の危険があるとして、午前八時の営業開始時から林間コースを立ち入り禁止にしたが、雪が小康状態になったため同九時十五分に解除。その後のパトロールで現場付近に小規模な雪崩の跡が見つかり、午後一時に再び立ち入り禁止にした。幅約六bの林間コース入り口に高さ八十aのネットを張り、立ち入り禁止を知らせる看板を立てて場内放送でも知らせていたという。
長野地方気象台は同日朝から大北地域に大雪、雪崩、着雪注意報を出していた。
愛知大によると、スキー実習は体育の授業の一環。学生八十二人、教員ら六人が一月三十一日から四泊五日の日程でスキー場を訪れていた。
写真:雪崩に巻き込まれた愛知大生を収容して病院に向かう消防隊員=3日午後8時13分、松本市旭町
県内の主なスキー場関係の雪崩事故
1990年2月11日
栂池高原スキー場(北安曇郡小谷村)内の若栗沢で、川にたまった雪と水が鉄砲水になってスキー客を直撃、2人死亡
1991年2月05日
白馬コルチナ国際スキー場(小谷村千国)内で、パトロール中のアルバイトの高校生1人が雪崩に巻き込まれ死亡
1996年1月27日
志賀高原前山スキー場(下高井郡山ノ内町)の立ち入り禁止区域内でスキーヤー3人が表層雪崩に巻き込まれ1人死亡
2000年2月19日
八方尾根スキー場(北安曇郡白馬村)近くの立ち入り禁止の沢をスノーボードで滑っていたニュージーランド人男性 3人が雪崩に巻き込まれ全員死亡
2006年4月08日
栂池高原にスキーで入山した5人が雪崩に巻き込まれ3人死亡
2006年4月09日
白馬五竜スキー場(白馬村)上方の遠見尾根で山スキー中だった6人が巻き込まれ2人死亡、2人けが