循環トイレ山岳導入検討

寒冷地実験始まる

信濃毎日新聞 掲載

平成19年11月30日(金)


  県と白馬村などは県内の山岳では導入されていない「生物・科学処理循環方式」のトイレについて、導入も視野にした寒冷地実験を白馬村役場でこのほど始めた。し尿による山岳の環境汚染を防ぐ取り組みの一環で、来夏には北アルプスの村営天狗山荘(標高二、七三〇b)で稼働実験を行う。

 生物・科学処理循環方式でば汚水を微生物や薬品で処理し、洗浄水として再利用する。浄化装置とトイレが一体のため、浄化槽が必要ないほか、水洗式で、臭気が少ないなどの特徴があるという。現在は、公園の常設トイレや災害被災地などで使われている。

 実験では、庁舎脇に設けた同トイレを、村観光農政課の職員十一人らが三月末まで使用。氷点下での微生物の働き具合などを調べる。天狗山荘が小屋開けする来年六月以降に移設し、利用者らにも使ってもらった結果をさらに検証する。

 県環境政策課によると、県内の山小屋約百八十カ所のうち約六十カ所が、し尿を未処理で地下浸透させている。同課は「山岳用トイレの選択肢を増やすことで、し尿処理設備の導入を進めたい」としている。

写真:白馬村役場の庁舎脇に設け、寒冷地実験を行っているトイレ