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上高地で幼虫違法捕獲 | |||||||
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松本市の北アルプス・上高地の特別保護地区内で、高山チョウ「オオイチモンジ」の幼虫を遵法に捕獲したとして、松本署は二十九日までに、自然公園法違反の疑いで諏訪郡内の医療施設職員男性(49)と松本市内の無職男性(64)の書類を地検松本支部に送った。同署によると、オオイチモンジを捕獲したとして同法を適用したのは、県内初めて。
調べによると、男性二人はそれぞれ九月十三日、上高地の特別保護地区でオオイチモンジの幼虫がいるドロノキの枝をはさみで切ったり、折ったりして採った疑い。特別保護地区は同法による規制が最も厳しく、罰則は六月以下の懲役または五十万円以下の罰金。
諏訪郡の男性は林野庁中信森林管理署職員がパトロール中に発見、松本市の男性は、チョウの生態研究をしている男性が見つけて環境省松本自然環境事務所に連絡して分かったという。二人とも容疑を認め、「標本にするために捕獲した。幼虫は成虫より捕まえやすい」などと話しているという。
オオイチモンジの成虫の雌は雄に比べて大きくて羽の紋様も太く、一匹数万円の値で取引されることもあるとされる。チョウ類研究家の浜栄一さん(79)=松本市沢村二=は「採取している人はまだたくさんいると思う。取り締まる人員にも限りがあり、希少種に指定すれば解決するわけでなく、問題の根は深い」と話している。
松本署は昨年十一月にも、特別保護地区外でオオイチモンジを捕獲した県外の男性三人を県希少野生動植物保護条例違反の疑いで書類送検した。
オオイチモンジ タテハチョウ科。県天然記念物、県条例の指定希少野生動植物。紫がかった黒地に白い紋様がある羽が特徴。羽を広げた大きさは雄が7aほど、雌が8aほど。長野県のほか、北海道、関東北部などに生息する。夏にドロノキやヤマナラシに産卵、幼虫はその葉を食べて越冬する。
写真:オオイチモンジの成虫