国際山岳連盟松本で総会本会議

登山発展へ議論活発に

モーティマー会長

信濃毎日新聞 掲載

平成19年10月06日(土)


 松本市で開催中の国際山岳連盟(UIAA・本部スイス)総会は六日、Mウイングで本会議を開く。ことしで創立七十五周年を迎える同連盟のマイク・モーティマ一会長(57)=カナダ=は信濃毎日新聞の取材に対し、連盟の加盟団体による活発な議論が登山の発展につながると強調した。

 UIAAは一九三二(昭和七)年、フランスのシャモニーに集まった欧州はじめ十八カ国の代表が、青少年の登山の推進や安全対策の充実といった諸課題に取り組むため結成。現在、六十八カ国・地域が加盟し、年一回の総会、年数回の委員会といった場で最新事例の研究、情報交換をしている。

 モーティマ一会長は、地球温暖化などで各地の氷河が後退していることや、多くの登山者が残すごみで山が汚されている現状を憂慮。「私は両親から山の楽しみを学んだが、ボーイスカウトのように子どもが自然と触れ合う機会を通じ、自然や山への敬意の念をはぐくむ必要がある」と話す。

 欧州以外から初めて会長に選出されたモーティマー氏は、UIAAについて「依然としてヨーロッパアルプス周辺国の力が強い」と指摘。「世界じゅうの登山が発展するためには、すべての加盟団体が活発に議論する環境をつくる必要がある」と強調する。UIAAのホームぺージで意見交換する場を充実させるなどして「多くの地域の優れた取り組みを生かしたい」と訴える。

 UIAAに加盟する日本山岳協会の田中文男会長(73)は「お金を支払って登頂させてもらう公募隊の是非や、山離れが顕著な若者をどう山に引きつけるかなど、議論すべき課題は多い。時間は限られているが、有意義な会議にしたい」と話した。

写真:日本は登山熱心な国。U−AA75周年の節目に松本で総会を開けるのは光栄」と話すマイク・モーティマ一会長