小蓮華山崩落現地調査

近く迂回登山道整備

信濃毎日新聞 掲載

平成19年09月05日(水)


 中信森林管理署は四日、北アルプス白馬連峰の小蓮華山(二、七六九b)の山頂部崩落について、八月下旬に行った現地調査の報告会を北安曇郡白馬村役場で開いた。同管理署の依頼で調査した信大農学部の北原曜教授(治山学)は崩落はさらに進むと予測し、山頂部の現登山道の迂回(うかい)を提案。山頂下部にあり、白馬大雪渓に続く人気ルートには影響がないとの見解も示した。

「大雪渓ルート影響なし」

 白馬村や長野県、新潟県から山岳や行政関係者約四十人が出席した。北原教授によると、山頂部で長さ五十四bと五十bの大小二本の亀裂を確認。山頂部は長野県側に急峻(きゅうしゅん)な地形で、大亀裂を境に長野県側に最大九千立方bの土砂が崩落する可能性があるとした。一日一・七三aのぺースで土砂がずれ落ちており、「小規模な崩壊を繰り返し、近い将来に全量が崩れる」と予測している。

 崩壊した土砂は、白馬沢にある長さ約一`の土砂堆積(たいせき)地にとどまり、さらに下部にある大雪渓ルートには到達しないとした。一方で、白馬沢は登山道ではないが、山菜採りや山スキーで人が入るため、沢への入山を禁止すべきだとした。

 白馬沢への立ち入り禁止は、既に同管理署が三日、呼び掛けを始めている。今後は山頂の立ち入り禁止区域を広げ、九月にも迂回登山道を整備。関係団体が連携して亀裂の測定を続けることも確認した。

写真:小蓮華山の山頂部に走る2本の亀裂。亀裂の左側の張り出した部分が長野県側(左)へ崩落する可能性が指摘されている。登山道は新潟県側(右)へ付け替える計画だ=8月24日(北原曜教授提供)