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県内夏山遭難が多発 | |||||||
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夏山最盛期の県内の山岳地域で遭難が多発している。北アルプスでは七月一日から八月十四日夕までに、昨年七、八月の二カ月の遭難件数を上回る四十八件が発生、五人が死亡した。中高年登山者が下山中にバランスを崩し滑落、重大事故につながる例が目立つという。救助関係者は「中高年は自身が考える以上に体力が落ちたり反応が鈍くなったりしている。登山経験があっても過信せず、慎重な山選びと行動を」と呼び掛けている。
県警地域課によると、今年七月一日からの山岳遭難は八月十四日午後五時現在、六十六件(昨年同期比二十件増)で死者は九人(同二人増)。槍穂高連峰、後立山運峰を含む北アが約七割を占め、八ケ岳六件、南アルプス三件、中央アルプス二件、御岳山一件、その他六件と続く。
北アでは特に槍穂高連峰で遭難が増加。同山域を担当する松本署によると、十四日夕現在、件数が昨年同期比三倍の二十四件、死亡者は同四倍の四人に達した。滑落が十五件で最多。うち十一件は四十代以上の中高年登山者の下山中に発生し、一人が死亡している。
同署地域課は「疲労のため岩場でバランスを崩したり段差につまずいたりする事例が多い。険しい北アでは小さなミスが命取りになる。登頂だけでなく、下山まで含めた体力、技術が必要」と指摘。県警地域課は「晴天続きで登山道が乾燥しており、細かい砂利などでスリップしやすくなっている」とする。
遭難の増加について、豪雨災害のあった昨シーズンに比べ入山者が増えているのが一因との見方も。八月初めの梅雨明け以降、比較的安定した天候が続いており、北ア・槍ケ岳山荘の穂苅康治社長は「例年以上とは言えないが、今年は梅雨が長かった分、八月に入ってから続々と登山者が訪れている」と話している。
写真:遭難者救助のために北ア渦沢のヘリポートに着陸した県讐ヘリ「やまびこ」=12日午後
県警地域課航空隊が県警ヘリコプターで救助した人が、13日で千人に達した。同隊にヘリが実働配備された一九八一年5月からの累計。同日、北ア北穂高岳で滑落や脱水症状による歩行困難で二人が救助された。近年は中高年の登山人気を受け、山岳遭難でのヘリ出動が増えている。
千人の内訳は、山岳遭難者が八百三十一人、大雨や土砂災害などの被災者百二十五人、救急患者四十人、水難者四人。
地域課によると、航空隊発足当初、ヘリによる救助は年間数人の年もあったが、二代目「やまぴこ」を導入した二〇〇二年以降「年間八十人前後のぺース」で推移。背景に中高年の登山ブームがあるとみている。