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雪崩の研究成果を本に | |||||||
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元信大農学部教授でアルプス雪崩研究所長の若林隆三さん(67)=白馬村八方口=が、雪崩について多面的な視点でまとめた「雪崩の掟(おきて)」を信濃毎日新聞社から出版した。約半世紀にわたり雪崩研究や防災活動にかかわった経験や事例を基に、雪崩に対して「感謝と畏(おそ)れを持って暮らす」とのメッセージを記している。
若林さんは富士山や北、南、中央の各アルプスなどで雪崩や森林環境を研究。二〇〇五年に信大農学部教授を退官し、白馬村に移住。同研究所を開設し、雪崩事故防止などにあたるNPO法人の監事も務める。退官までの十年聞に行った調査「山岳積雪の高度依存」でのデータ収集などが評価され、十二日、日本雪氷学会北信越支部から「大沼賞」を受ける。
若林さんは今回の著作で、富士山であった極地並みの大雪崩「雪代(ゆきしろ)」や、北ア大日岳で二〇〇〇年三月にあった雪庇(せっぴ)崩落による死亡事故などを解説。豪雪だった昨年の事例では、北ア岳沢ヒュツテを破壊した雪崩や、心肺停止確認から約四時間後に蘇生(そせい)した小谷村栂池の遭難者の救急事例を分析している。
一方、森の新陳代謝につながるなどの雪崩の恩恵面も強調。若林さんは「雪崩を災害としてだけでなく、多面的に見る視点が、有効な防災対策を考える上でも必要」と話している。本はA5判、百九十ニnで千六百八十円。
写真:「雪崩の捉」を出版したアルプス雪崩研究所長の若林隆三さん