北ア南部の登山道維持管理

NP0法人設立を松本市の研究会提言

信濃毎日新聞 掲載

平成19年05月10日(木)


 松本市の「登山道整備のあり方研究会」は九日、管理態勢があいまいな同市・北アルプス南部の登山道について「将来的には、国や県、市、地元事業者が共同で財団やNP0法人を設立し、維持管理する」との提言をまとめた。維持管理を山小屋に依存している現状を改める目的で、国や県と具体的な調整を進めるべきだ、としている。

 研究会は同市観光温泉課や政策課などの担当職員十二人で構成。同地域登山道の総数や管理主体などを調査し、検討した。計四十七の登山道のうち、四十余で管理者が明確でなく、うち三十一は「市が(管理上の)関与をすべき道」とした。

 財団かNPO法人の設立については、山小屋だけでな<、山岳に関係する各団体や機関が一歩踏み出して「協働」の観点で整備を進めることが求められる−と提言した。

 整備を進めるための財源は「県、市、山小屋の負担割合のルール化が必要」と強調。県に災害時だけでない補助制度の充実と、恒常的な整備への費用負担を求めている。

 提言は大正池-横尾間と島々谷-徳本峠間を「低地登山道」、これ以外の「高地登山道」に区分。高地登山道は「公共事業としての整備は不可能」とし、登山者の受益者負担の必要性にも言及。タクシーやバスなどの事業者を通して、登山道利用者に「環境維持協力金」を課す−といった案も盛った。

 提言は九日、登山道整備などを話し合うため、環境省や林野庁、県松本建設事務所から約三十人が出席した連絡会議で報告した。