暖冬で不安定な雪

県内でも警戒必要

信濃毎日新聞 掲載

平成19年02月15日(木)


 

 青森県・八甲田山で十四日、十人が死傷した雪崩事故。山スキーヤーや登山者らに人気がある長野県内の山岳地域も「雪崩シーズン」に入っている。関係者は、暖冬でむしろ雪の状態が不安定-と指摘。入山には、例年以上に危険への認識が必要になりそうだ。

 県山岳遭難防止対策協会講師の丸山晴弘さん(66)-長野市=によると、県内山岳の積雪は標高一、五〇〇bより下は少ないが、それ以上は例年並みで、八ケ岳連峰は多いという。気温上昇、強風、スキーヤーによる衝撃など雪崩誘発の要因は「いくらでもある」。

 雪崩情報をホームページで発信している北安曇郡白馬村のNPO法人「ACT(アクト)」の元村幸時代表(44)も「気温変化が激しく、粉雪やざらめ雪が降ることもあれぱ、雨が降ったり、晴れたりして雪質は不安定」と指摘。「必要な装備で入山するのは当然。

最も危険なのは、何となく『危ない』と思いながら『せっかく来たんだから』と登り続ける心理だ」と話す。

 県警地域課によると、昨年は雪崩遭難が相次いだ。二月に八ケ岳連峰・硫黄岳近くで八人が巻き込まれ、一人が死亡。四月には北アルプス遠見尾根で六人が巻き込まれ二人が死亡、松本市の安房山でも山スキー中の一人が巻き込まれ死亡した。五月にも北ア針ノ木雪渓で五人が巻き込まれ、三人が死亡した。

 同課は「暖冬だが、新雪が降れぱ、雪崩が発生しやすい状況に戻る。慎重に判断してほしい」としている。