県内大雪9人遭難か

志賀・白馬スキー場など

信濃毎日新聞 掲載

平成19年12月08日(月)


  冬型の気圧配置が強まり、ほぼ県内全域で大雪となった七日、下高井郡山ノ内町志賀高原のスキー場でスノーボードをしていた六人グループが宿泊先に戻れなくなったほか、北アルプス白馬乗鞍岳でも下山中の二人が吹雪で身動きが取れなくなった。県警によると、七日午後十一時現在、ほかに北安曇郡白馬村のスキー場でも一人が行方不明となっている。

 七日午後二時半ごろ、「志賀高原にスノーポードに行った息子から『今、山の中でさまよっている』と助けを求めるメールが届いた」と岐阜県内の女性から一一〇番通報があった。中野署によると、同県安八町の安田智章さん(25)ら男性六人が志賀高原の焼額山周辺で遭難したとみられるという。

 中野署によると、同日夜、六人のうち一人と携帯電話がつながり、雪洞を掘って避難するよう指示。全員がまとまってビバークしており無事という。焼額山スキー場で滑走していたとみられ、同スキー場や地元遭対協関係者らが雪上車で捜索したが、午後十一時現在、発見されていない。焼額山周辺は午後から吹雪になっていた。

 また同日午後三時ごろ、白馬村の白馬47スキー場パトロール隊から、スノーボードをしていた神奈川県鎌倉市の杉山広次さん(24)の行方が分からない」と大町署に通報があった。同署によると、杉山さんは同日午前、友人三人と同スキー場を訪れ、一緒に滑走していた。コース外に逸脱した可能性もあるとみてスキー場関係者や遭対協が捜索している。

 同日午後一時半ごろには、北アルプス白馬乗鞍岳の山ノ神尾根付近(標高約千四百b)を山スキーで下山していた神戸市須磨区、会社員原田亮さん(35)と妻の聖子さん(37)から「悪天候で下山できなくなった」と携帯電話で一一〇番通報があった。吹雪のため捜索できず、大町署は8日、天候の回復を待って救助にあたる。