ペットボトルに苦慮

持ち帰らない登山者増加

信濃毎日新聞 掲載

平成18年8月26日(土)


 北アルプス槍ケ岳の山頂付近にある槍ケ岳山荘と、登山ルート沿いにある槍沢ロッヂ=ともに穂苅康治さん(57)経営=で、登山者が捨てていくごみが増えている。特にペットホトルの増加が目立つ。七月は両小屋でそれぞれ約六百本にもなり、対応に苦慮している。

 穂苅さんによると、登山者が小屋に捨てていくごみが目立つようになったのは三年ほど前から。両小屋内の売店で販売する飲料のうち、ペットポトルの空き容器は売店で引き取り、缶と瓶については専用のごみ箱を置いている。登山者が山に持ち込んだものは持ち帰るよう、張り紙をしたり、タ食時に呼ぴ掛けたりしている。

 だが、ごみ箱に捨てられるペットポトルの空き容器はいっこうに減らないという。分別に手間がかかる上、ヘリコプターで上高地に下ろすなど、山小屋の負担になっている。

 槍ケ岳は人気が高く、比較的登りやすいため、ピーク時には両山小屋の利用者はそれぞれ一日約三百人に上る。穂苅さんは「今はガイドブックも豊富になり、初心者が経験者から山登りの基本マナーを学ぷ機会が少なくなっている」と指摘。「ごみを捨てる登山者も悪気はないと思う。山小屋がより積極的に登山のマナーを教える必要があるのかもしれない」と話している。

写真:槍沢ロッヂの入リ口近くに置かれたごみ箱。この小屋の売店で販売したもの以外は入れないよう呼び掛けている