カタクリと自然白馬のサミット

延べ300人余参加

信濃毎日新聞 掲載

平成18年5月1日(月)


 カタクリを通して自然環境について考える「第四回全国かたくりサミットイン白馬五竜」(実行委員会主催)は二十九-三十日、白馬村内で開き、シンポジウムや自然観察会などに延べ三百人余が参加した。=写真

 サミットは新潟県安塚町(現上越市)で始まり、県内開催は初めて。

 シンポジウムの基調講演では、富山市八尾町で二十八年にわたりカタクリの定点観察を続ける京大名誉教授の河野昭一さんがカタクリの一生を紹介。種から花が咲くまで早くて七年、平均で十年かかると説明した。寿命にも触れ「山で踏んづけると四十年生きる可能性のある花を枯らすことになる」と注意を促した。

 パネルディスカッションでは、信大農学部教授の土田勝義さんが二〇〇四年に白馬村内のカタクリの分布を約十年前と比べた調査結果を説明。五十五カ所のうち二十一カ所で減少し、要因に自然の遷移や管理放棄のほか、道路工事や土地造成も挙げた。大町市の自然写真家増村征夫さんは「ただ自然を守るといってもなかなかできない。細部まで花を観察すると、よく知ることができ、知ることで貴重だと感じられる」と話した。

 実行委によると、白馬の主なカタクリ群生地は残雪で開花が遅れ、見ごろは十日前後から先ではないかという。