八ヶ岳で雪崩幅400メートル

8人巻き込み4人けが

信濃毎日新聞 掲載

平成18年2月12日(日)


 十一日午前十時半ごろ、八ケ岳連峰の硫黄岳(標高二、七六〇b)南西側の赤岩ノ頭(標高二、六五六b)付近で、下山途中の登山パーティーが大規模な雪崩に巻き込まれたのを別の登山パーティーが目撃し、近くの山小屋を通じて茅野署に通報した。同署の調べで、ニパーティーの計八人が巻き込まれたことが確認され、うち四人が重軽傷を負った。

 二人パーティーの千葉県船橋市、会社員根元浩幸さん(45)が右腕と胸の骨折、同、会社員上原明雄さん(48)が右足骨折でともに重傷。東京理科大山岳部の六人パーティーのうち、ともに20歳の1年生男子部員2人が足の打撲や顔のすり傷で軽傷。ほかの4人は自力で脱出し、けがはなかった。

 調べによると、雪崩は赤岩ノ頭の約四百b下部の地点かちジョウゴ沢下部の樹林帯にかけて、幅約400b、長さ数百bの規模で発生。斜面を横切る登山道を歩いていたニパーティーをのみ込んだ。.近くの山小屋従業員や現場付近にいた登山者ら二十人余でけがをした四人を救出。このうち二人を県警機動隊員らが民間ヘリコプターでつり上げた。三人は、諏訪郡富士見町と茅野市の病院に収容された。

 硫黄岳登山道の途中にある山小屋「夏沢鉱泉」によると、一帯の積雪は多い所で一・五b。今週前半の降雪で、五十-六十aの新たな積雪があった。気温の上昇とともに新雪部分が崩れる表層雪崩とみられる。

 同署などは、ほかに巻き込まれた登山者がいないか確認を進めたが、雪崩現場の上部の積雪に亀裂が入ってさらに雪崩が発生する危険があるため、この日の捜索は午後三時半に打ち切った。十二日も上空から現場付近を捜索する。

写真:雪崩があった八ケ岳・赤岩ノ頭付近の斜面。右上から左下にかけて走る断面から右下の樹林帯に向けて雪が崩れた=午後O時10分ごろ、県警提供