「霧ケ峰基金」NP0設立へ

植生復元などに

信濃毎日新聞 掲載

平成17年12月14日(木)


 諏訪、茅野市と諏訪郡下諏訪町に広がる霧ケ峰の環境保全を目的とした民間非営利団体(NP0)「霧ケ峰基金」が十七日、地元住民らが中心となって発足する。エコツーリズム事業や霧ケ峰関連のオリジナル商品販売で得た収益を、湿原の木道整備や裸地化した草原の植生復元などに活用する計画。代表になる県霧ケ峰自然保護センター職員の三井健一さん(27)=諏訪市=は「観光客と地元が協力して霧ケ峰を守る形をつくっていきたい」と話している。

 霧ケ峰では観光客の踏み込みによる草原の裸地化、ごみの投棄、外来植物の侵入などが間題となっている。ただ、厳しい財政事情もあって県や各市町の予算と地元往民のボランティアでは対応しきれていないのが現状。
このため三井さんは、年間三百万人を超える観光客を巻き込んだ環境保全事業を考えた。

 基金は、霧ケ峰の保全活動にかかわり、議決権を持つ正会員(年会費一万二千円)と、基金が行う事業で割引特典などを受けられる、観光客を想定した賛助会員(同八千円)で構成。霧ヶ峰の自然や文化の理解を深めるエコッアーの参加費や霧ケ峰の絵はがき、カレンダーなどのグッズ販売の収益、寄付金でつくる墓金を原資に、地権者や行政とともに登山道や木道の整備、自然の調査研究などに取り組む。活動拠点の山小屋を取得し、宿泊事業も始める計画だ。

 NPOは、霧ケ峰でボランティア活動にかかわってきた諏訪地方などの住民十一人でスタート。来年四月の法人格取得を目指す。