中部森林管理局職員が手作りガイド

北信濃の森楽しんで

植物や昆虫写真豊富に

朝日新聞 掲載

平成17年11月14日(月)


 中部森林管理局(長野市)は、職員が森林調査の合間などに撮影した動植物の写真約250枚を使い、手作りのガイドブック「北信濃の森を歩こう」を出版した。プロ顔負けの写真に加え、職員自らが解説も手がけた。森を知り尽くした「森の專門家」によるガイドブックは、愛好家の間で静かな話題を呼んでいる。

 ガイドブックはA5判で135n。「関田山脈」(飯山市)、「小菅山」(同)、「カヤの平自然休養林」(下高井郡木島平村)、「上ノ平・巣鷹湖」(同郡野沢温泉村)の北信4エリアを取り上げた。草花120種をはじめ、樹木約40種、動物・昆虫約50種を写真付きで紹介している。

 植物のほとんどは、環境省絶滅危惧動植物種保存推進委員も務める元島清人さんと、全国森林レクリェーション協会の「森林インストラクター」資格を持つ有井寿美男さんの2人が撮影した。2人とも20年近くにわたって県内の山々を歩き、撮影した写真は2万〜3万枚に上る專門家。編集も同僚の小須田啓さんが担当した。

 02年に新種として発見され、県内では関田山脈でしか観察できない「ナベクラザゼンソウ」、カヤの平が生息地域の南限となる「チシマウスバスミレ」など、希少な植物も紹介されている。

 4エリアは04年、林野庁が森林活用事業のモデルプロジェクト地域に指定。元島さんらは自然道の整備など、国有林の多様な活用方法を調査する傍ら、これまでの調査記録を整理する中で、ガイドブックの出版を決めたという。

 「特徴ある植物も多い北信濃の山々を楽しむ一助にしてもらい、さらに興昧を持ってほしい」と元島さん。有井さんも「地元の自然のすばらしさの再発見につなげてもらえれば」と話す。

 1800円。問い合わせは中部森林管理局(026・236.2564)へ。

出版されたガイドブックを見ながら、苦労話を語り合う中部森林管理局の有井さん(左)、元島さん(中)・小須田さん=長野市で