性同一性障害の男女ら登山中止

女人禁制の大峰山

中日新聞 掲載

平成17年11月4日(金)


 女人禁制を守る修験道の根本道場、奈良県天川村の大峰山(山上ケ岳)登山を計画した性同一性障害の男女らを含むグループは三日、禁制維持の立場から登山しないよう求めた地元住民の説得に応じ、登山口の手前で計画を中止した。

 グループは、立命館大非常勤講師の伊田広行さんらの呼び掛けに応じた性同一性障害の人や、女人禁制に反対する女性を含む約三十人。

 登山口の「女人結界」門で地元住民ら約五十人が待っており、午前十時に到着したグループに桝谷源逸洞川区長が「登山は遠慮してほしい」と申し入れた。涙ぐんで訴える地元の女性もいた。

 グループ側は「何を基準に男女を分けるのか」「禁制維持をどうやって決めたのか」など疑問をぶつけたが議論は平行線をたどり、約一時問後、引き続き両者が話し合いの場を持つことで一致。グループは解散した。

 参加した滋賀県彦根市の女性公務員(三二)は、「女人禁制に賛成する地元の女性が多いのに驚いた。今日は納得できる説明がなく残念」と話した。